映画

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映画の楽しみって

 
映画 がストレス解消に効果的だというのは言わずもがなだとは思いますが、それでもやっぱり言っておきたいのです。なぜならば、僕の半生は 映画 とともにあったといっても過言ではないからです。

 映画が素晴らしいのは、自分が到底歩むことのできない冒険や恋愛や夢物語を間接的に体験できることだと思います。それも、何の努力もしないでです。1,500円ほどの入場料さえ払えば、誰にだって平等にそのチャンスは与えられるのです。こんなに都合のよい効果満点の癒しはなかなかないのではと思います。

 それでも、人間ですから特に映画に興味のない人だって多くいることでしょう。2時間近くもじっと画面を見つめていることに苦痛を感じる人だっているかもしれません。現実離れしているから嫌だという人だってあるでしょう。人それぞれですから、映画を好きになれない人がいてもそれは当たり前のことだと受け止めておきましょう。

 しかしです、これを面白いと感じ取れる人はそうでない人たちよりも確実に一つ幸せなんだと思います。それだけは間違っていないと考えます。ひとつでも幸せにつながる材料があれば、それを大いに膨らませて生きたいと思います。 

 【映画のはじめ】

 僕にとっての映画のはじめは、中学1年生のときに観た「サウンド・オブ・ミュージック」でした。高原を両手を広げながら走ってくる若い修道女マリア。カメラは、生き生きと楽しそうに歌う彼女の美しい笑顔をズームアップします。鼻がピクンと可愛く盛り上がったジュリー・アンドリュースを初めて知った瞬間でした。

 やがて彼女はトラップ大佐の家に家庭教師として赴き、7人の子どもたちと過ごすことになります。はじめはよそよそしかった子どもたちも、嵐の夜にマリアが歌を歌ってくれたことで一気に心が通い始めます。そして、トラップ・ファミリーという合唱団を作り、戦争ですさんでしまった人々の心を柔らかく癒す活動をするのですが、侵略してきたナチスドイツのために危険な状態に追い込まれます。そして家族は手を取り合ってこの危機から逃れることに・・・。

 3時間という長丁場にもかかわらず、個性溢れる魅力的なキャストの面々、ストーリー展開の面白さ、笑いありスリルあり涙あり、そして歌ありと飽きることなく堪能できます。こんなにおいしい要素の揃った映画もなかなかないのではないでしょうか。

 もしですよ、もしまだ見たことがないという人がいたら、是非レンタルでもごらんになってください。心が爽やかになることは僕が保障します。
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プロフィール

utyume@painp.net
 【好きな映画といえば】

 感動もの、アクションもの、スリラー、サスペンス、恋愛もの、戦争もの、政治ものなどなどいろんなジャンルがありますが、オカルトもの以外であればなんでも観てしまう方です。でも、特にといえば結構真面目な裁判ものなんか好きなのかも知れません。いわれのない犯罪者にされて深く傷つき苦しむ人をうだつの上がらない弁護士が命をかけて救うというストーリー展開は、いいですねえ。

 「ショーシャンクの空に」は、いわゆる免罪ものですが、ストーリー展開が予想できないがゆえにラストの爽快さがたまらず、何度見ても思わず笑みがこぼれてしまいます。どんなに苦しい状況に立たされても、しっかりと未来を見据えてこつこつと自分のできることをしていれば、やがてそれは実を結ぶものなのだということを信じさせてくれる力のある映画です。本当に苦しいときに見ることをお勧めします。

 白黒の映画も大好きです。何がよいかというと、色がない分製作者の熱い思いが伝わってくる感じがするのです。それからキャストの一途さも。本当に訴えたいものを演技と映像で伝えようというひたむきさがよいのです。黒澤 明監督の「生きる」は日本映画の傑作だと思っています。今から50年以上も前の作品ですが、現代の職場の人間関係とそっくりな部分がたくさんあります。文明がいくら発達しても結局基本的な人間の思考はそう簡単には変わらないということなのかもしれません。それを深く考えさせられる映画です。傑作ではありますが、観た後爽快な気分にはなりません。癒しを求めてみるのであれば遠慮した方がよいと思います。

 そのほか、ヒッチコックの作品にははまりましたね。はじめて見たのが深夜のTV映画劇場で「鳥」。これが怖くて怖くてその後しばらく眠れなかったことを覚えています。その次が、「サイコ」これでもうそのスリル感にはまってしまい、「裏窓」「ダイヤルMを回せ」「レベッカ」「見知らぬ乗客」「北北西に進路を取れ」「トパーズ」などなど次々と彼の作品をビデオ録画したものです。癒しとは程遠いものですが、そのどんでん返しが面白く、純粋にストーリー展開の面白さを楽しんでいたのです。くれぐれも、癒しのためにはヒッチコックの作品は選ばないように・・・。

 【映画は人生の羅針盤】

 人生に躓いたとき、先が見えなくなってしまったとき、映画は僕にいろいろと指針を与えてくれます。ありとあらゆる人間の姿をとらえてきた映画ですから、必ず参考になるものに出会えるチャンスがあります。もちろんそれはあくまで参考です。自分の人生が映画のように展開することはありえないことかもしれません。人生はやはり自分で切り開くものですからね。映画を参考にして再び元気よく歩き始める材料となればいいのです。そういう映画は実にたくさんあります。まずは、ご覧あれ。
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