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バイクでツーリングを楽しもう


  よりスピードを求めるなら、バイク。低く身体に響き渡るマフラーの重低音を好きなら、バイク。若者にはやはりバイクが良く似合います。もちろん、暴走族などという低俗な集団とは一線を画します。あくまでも他人に迷惑をかけない程度にバイクのよさを楽しみたいと思っているのです。

 それにしても、バイクはやっぱり生身の身体で風を切る最高のスポーツですね。バイクのツーリングは特に、集団で整然と走る姿がかっこいいですね。一人でのツーリングだととてもあんな迫力のあるムードは出せません。

ドッドッドッと低い排気音を出しながらゆったりと進むことが、癒しなんですよねえ。実際にハンドルを握ったものでないと味わえない感覚かもしれませんが、右手でアクセルをふかすだけでとんでもないエネルギーを発揮するマシンに人はみな驚かされ、そして夢中になるのだと思います。

 僕がはじめて乗ったバイクはYAMAHAのR−250でした。もちろん中古品でしたが、よく頑張って僕を長野まで連れて行ってくれましたね。そこでちょっとしたハプニングがあって、一時離れ離れになるのですが・・・。

 大学3年の春でしたか、青森から南下して長野まで走りました。学生のゼミナール大会があって、それに参加するため列車などを使わずあえてバイクで行ったわけです。

ところが、開会式の会場となっていた長野の高校の側にバイクを置いていたところ、帰る頃になったら愛車が消えてしまったのです。荷物もくくりつけたままでした。まさに忽然と姿をくらましたのです。焦りました。その付近をあちこち捜しましたがみつかりません。仕方なく交番に盗難届けを出し、なけなしのお金で列車に乗り帰る事になったのでした。

 それから1ヶ月ほどして長野の交番からバイクが見つかったとの連絡。おまけに荷物もそのままくくりつけられているというのです。急遽長野に行き、その交番からバイクを引き渡されました。

驚いたことに全く盗まれる前と同じ状態で荷物にも手をつけられていませんでした。警官の話だと、僕が駐車していた場所のすぐ近くの小路に、野ざらしの状態で放置されているという近所からの通報で発見されたとのことでした。それならばなぜ警官の方でもっと早くに発見できなかったのかなと少しばかり疑問に感じましたが、全くもとのままの状態だったので余計なことは詮索せず、そのまま北上することにしたのです。

 帰りは日本海側の国道をほとんど休憩無しで10時間走り続けました。まだ4月ですから気温も結構低い日で、地域によって天候もまちまち、曇っていたかと思えば雨になりすぐ回復したかと思えばあられが頬にぶつかり、最後は峠に差し掛かると路面が白くなり前方から雪の襲来!まともに走れる状態ではありませんでした。

それでも留まるわけにはいかず、寒さと視界の悪さと路面の危うさとおまけに睡魔と闘いながらどうにか無事我家へ辿り着くことができたのでした。バイクを降りた途端足に力が入らずよろけてしまったのは言うまでもありません。

 そのバイクからHONDAのHAWKUに変わったのは大学の4年になるころ。
400CCの迫力はやはり一味も二味も違います。とにかく休みに限らずしょっちゅうそれでツーリングに出かけました。

山あり、海あり、川あり、田んぼあり・・・。車と違って狭い小路でも抜けられるし、駐車場に困ることはありません。気楽にエンジンをかけてスタートする。これから感じる風の爽快感を期待させるところが、本当にいいもんです。
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